京都の春と言えば様々な人気桜スポットがあるが、中でも蹴上インクラインは全国から人が集まるレベルに大人気である。

廃線となった線路と美しい桜が一緒に撮れるという珍しい場所で、実際に線路の上に降りて桜を見られるのも大きな魅力だろう。

とはいえそれだけ魅力的なスポット、当然ハイシーズンには凄まじい数の人が同じ場所に集まるわけである。

蹴上インクラインのハイシーズンはとにかく人が多い

言うまでもないが、桜の時期の蹴上インクラインは、まさに密、人混みである。

これは桜のハイシーズンの時期、午後3時くらいに撮影した写真である。

これはまだ私がキヤノンのEOS Rと1990年代の古い望遠(EF70-200mm F4L USM)で撮った写真なので、結構味がある感じの写りをしているが・・・

 

右下の被写界深度から外れている部分を見ると、人混みの度合いが分かると思う。

15時というとちょうど一番混み合うくらいの時間だが、こういったタイミングで例えばポートレートだったり、それこそ振袖などの前撮りだったり、そういった撮影はたぶん厳しい。

 

歩くのに苦労するほどの人混みではないものの、人が映らない無人の写真を撮るのは不可能だろう。

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花見目的ではなく写真を撮りたいなら早朝に行くべきだが・・・

お花見目的で行くなら、混雑している時間に行ってもそれほどは問題はないだろう。

注意したいのはやはり、写真撮影目的で行く場合。

人がいない蹴上インクラインを撮りたいのであれば、絶対に早朝に行くべきである。

↑この写真は1枚目と同じタイミングで撮ったもの。

なるべく人が少ないアングル、タイミングを狙って撮ったが、無人にはほど遠い・・・

人混みも込みで作品に仕上げる腕があれば良いのかもしれないが、やっぱりこの人の多さは厳しい

 

というわけで次の年は、早朝から蹴上インクラインを攻めることにした。

市バスの始発は遅いので、京阪で三条駅まで出て、そこからは地下鉄東西線に乗り換えて蹴上駅にて下車する。

蹴上インクラインまで歩いて5分ほど、6:30頃に到着。

 

・・・この時点でもう人が結構いる。

始発で行くべきである。6:30なんて既に遅い。

完全に甘かった。

 

こちらの写真を見ていただければ分かると思うが、カメラを持った人で溢れている。

絶対数で言えば1年前の午後の時よりも圧倒的に少ないが、線路の真ん中に人が点在しているので、無人のインクラインを独り占めできるなどというのは完全な妄想であった。

この後も同じ場所で写真を撮り続けたが、7:00になる頃にはかなり人が増えていた。

(ちなみにこの写真は、SONYのα7iiiとSEL135F18GM(135mm単焦点)で撮影している。最初の写真と比較ができて少し興味深い。)

 

先述したように客層はカメラ勢が中心、みんな様々な機材を担いで来ている。

ポートレート用の照明機材一式を担いでいる人もいたし、カメラ2台持ちもいるし、線路に寝そべって撮るローアングラーもいる。

(こんな線路のような場所でローアングルで撮るのは定番なので、もちろん気持ちは分かるが・・・チルトって大事だね)

 

中でも一番驚いたのは、巨大な、数mもあろうかという自撮り棒?一脚?を膝の上に立てて撮影している人がいたこと。

ドローン以外にもそんな手段があったのか、と思って調べてみたら、数千円くらいで、長さ3mの巨大自撮り棒があるらしいことがすぐに分かった。

 

よく桜の時期の観光ルートを考える相談で、哲学の道と蹴上インクラインのどちらを先に回るべきか・・・という質問があるが、哲学の道は午後でも比較的空いているし、撮る方向を工夫すれば無人の写真をたくさん撮れるので、まずはなるべく早い時間に蹴上インクラインを攻めるべきだと思う。

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光線状況があんまり良くないかな・・・?

行ったタイミングが悪かったのかもしれないが、蹴上インクラインはあまり光線状況が良くない(陽か直接当たりにくく、日陰の写真になりやすい)というイメージがある。

理想を言うならよく晴れて朝の光が差し込んだ早朝5:00頃に写真を撮れるのが理想なのだが・・・

 

まだそのような完璧なコンディションには出会えていない。

桜の時期は特に、桜の開花状況と天気、土日のタイミングなど運の要素も大きいので、本当に難しいよね。

 

(仕事に行く日の朝に行けば良いと言われたこともあるが、職場にフルサイズのカメラとレンズ4本を担いで行くのか?と自問自答しているうちに春が終わってしまった。次の年は真面目に考えようかと思っている。)

 

↑こちらは真面目に撮影した蹴上インクラインの写真。

完全に無人でなくとも、ある程度人がはけたタイミングを狙えば、ある程度の作品は撮れるかもしれない。

まあマジでコンテストを狙えるような写真を撮りたいのでなければ問題はないか・・・というところ。

太陽が陰った空・・・

線路に座り込む人たち・・・

作品として追い込むなら、やはり最低でも始発で行かないと難しいでしょうね。

普通に桜を楽しむだけ(少しスマホで写真を撮る程度で十分)という方は、早朝散歩コースとしてちょうど良いところかな。

 

前撮りでも、今回の作例のような広角ではなく、桜の木に寄って撮るような作品であれば、充分撮影可能です。

(線路を大きく写さないなら、もっと良い前撮り桜スポットはあるような気がするけども・・・)

 

来年こそは早朝、始発、光線状況の良いタイミングである程度追い込んだ作品を完成させたい。

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