京都と言えば和食のイメージがあるが、例えば天丼などもその代表である。
もちろん祇園や河原町にも美味しい天丼屋はあるが、今回は地元の人に愛される系の、まさに「絶品魚介天丼を安い価格で食べさせてくれる」お店に行ってみた。
銀閣寺~出町柳周辺、京都大学の隣の天丼屋「かふう」
「京都の天丼屋」と検索してもあまり出てこないが、観光で来た方も訪れるべき名店だと自信をもっておすすめできる。
京都大学の隣に位置することもあり、お昼時は比較的混雑していることが多い。
もし2人以上の集団でお店を訪れる場合は、開店の11:30から昼休みが始まる12:00に行ったほうが良いだろう。
カウンターが4席程度と、テーブルが2つ。
テーブルが2つ埋まると団体客は入れなくなるので、注意が必要だ。
ランチタイムの価格帯は1000円前後
かふうでオススメなのは、やはりランチタイムである。
もちろん夜営業にもいろいろと美味しいメニューがあるのだが、ランチ営業時はなんと言っても値段が安い。
海老天丼が990円、穴子天丼が990円。ミックス天丼(きす、海老、穴子)が1100円。
さらに季節ものの天丼が1種類。
今回は冬に訪問したので、季節の天丼は「冬の贅沢魚介天丼」である。
春は山菜、夏はハモ、秋はマツタケと秋鮭の天丼を出してもらえるので、季節ごとに1度は通いたい。
まずは、圧倒的コスパの冬の贅沢天丼をいただく。
コスパ最強と言っても一人前1300円(税込)。
学生が気軽に来られる価格帯よりは少し高いかもしれない。
まずはこれ。席についてすぐに運ばれてくる突き出しである。
今日の突き出しは出汁巻き卵、豆腐と大根おろしの何か、お漬物。
豆腐と大根おろしの何か、というのは、醤油でしっかりと味をつけた大根おろしを豆腐の上にのせたもので、これも口の中がさっぱりしてとても美味しい。
店内で天ぷらを揚げる音が止んだ直後、汁物とともに天丼が運ばれてくる。
見るからに旨そう!
そしてこの冬の贅沢天丼、内容がすごい。
巨大でトロットロのカキ、香り高いホタテ、シャクシャクとして食べ応えのあるワカサギ。
さらに、結構大きなちゃんとしたカニ足の天ぷらと、あとは野菜類。
ナス、大場、海苔、シシトウ。
これだけ乗って1300円である。
これは食べログなどでもよく言われていることだが、特にこの「かふう」、厚めの衣なのに全くしつこくない点と、使っているタネが絶品すぎるという点が評価できる。
京都という海から遠い街で、どうしてこんなにトロトロで巨大なカキが手に入るのか、このカニも、ホタテも・・・
海鮮系の天ぷらを出す天丼屋は他にもあるが、本当に美味しい素材を使った天丼を食べたいのであれば、絶対にこの「かふう」に来るべきである。
今度は絶品の穴子天丼をいただく
今度は日を変えて、穴子天丼をいただく。
前回の魚介天丼が絶品だったので、穴子天丼への期待値も高かった。
注文してから5分程度、店内に天ぷらを揚げる音だけが響き渡る。
バチバチバチバチという音に夢中になっていると、穴子天丼が席に届けられる。
ある意味メニュー写真の逆詐欺、かなり巨大な穴子天が3つ、皿から溢れるように盛られている。
その他に、海苔の天ぷらとシシトウの天ぷら、カボチャの天ぷらが一つずつ。
穴子天を箸で割ってみると、ザクッと衣が割れた後、まさに「フカフカ」「トロトロ」という言葉しか思い浮かばないような穴子が顔を出す。
びっくりするくらい旨い。
ハッキリ言って、今まで食べた穴子料理の中で一番おいしいかもしれない。
以前京都の「雑魚や」という魚介料理、漁師飯のお店で新鮮なアナゴの刺身と食べたが、その時とおなじくらいの感動がある。
もし、穴子が「ホネホネしていてカスカスしていて、まあ美味しいんだろうけど敢えて注文するようなメニューじゃないかな」と思っている人がいたら、是非ここの穴子天丼を食べてみてほしい。
食べ応え十分で、アナゴの質はあり得ないほど高い。とにかく旨い。
こんな場所にあるからあまり知られていないが、これが祇園にあったら、おそらく京都の超有名店としてもっと名を馳せているのでは思う。
(そんなところにお店があったら、まさか1人前990円では食べられないが・・・)
営業時間は下記の通り。
昼 11時30分~14時(ラストオーダー13時45分・売切れ御免)
夜 17時~20時30分(ラストオーダー20時・売切れ御免)
※定休日は月曜日、日曜日
もし京都で旨い天丼、特に魚介系の天丼を食べたいと思ったら、是非この「かふう」を訪れてほしい。
一般的な観光地である河原町や嵐山からは少し離れているが、銀閣寺や哲学の道などを観光コースに入れた日に、わざわざ立ち寄る価値はあると思う。