‎写真を撮っている人の多くは季節の花々に敏感なので、2月に咲く桜のことはご存知かもしれない。

 

2月に咲く、というのは、何も『標本木に桜が一つ咲いたら開花と見なす』みたいなセコい話ではなく、2月に本当に満開を迎える桜があるのだ。

 

そのひとつが、京都の河津桜である。

 

京阪の淀駅から、徒歩10分程度の場所にある用水路沿いには桜並木が続いているのだが、それがまさに2月に満開を迎えるのである。

2月上旬頃に桜が満開を迎えたという噂

淀の河津桜の見頃は、例年2月中旬~下旬頃。

これは昨年、2月20日頃に撮影した河津桜だ。

 

例年このくらいが淀の河津桜の見頃で、ペットと桜のコラボ写真を撮りに来る家族連れや、ポートレート撮影で大変賑わうのである。

 

しかし、今年は2月上旬(今回行ったのは2月6日)に満開を迎えたという噂を聞き付けたのだ。

 

いくら何でも早すぎでは?と思ったのだが、京都新聞が『淀の河津桜が満開近く』という記事を出しており、Twitterのカメラ界隈も『淀の河津桜が満開らしい』という噂で持ち切りだったので、ついよく調べずに信じてしまったのである。

↑京都新聞の記事。

 

今年は紅葉も早かったし、早咲きの桜がさらに早く咲いたのか~くらいに思って、満開の桜を期待しつつ淀へと向かった。

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駅から歩くこと10分。

 

見えてきたのは、まだつぼみができたばかりの桜の枝。

全然咲いていないww

 

この河津桜、例年は2月20日頃に満開を迎えるので、ちょうど今の時期(2月6日)はつぼみが膨らみ始めた頃だろう。

 

いや、満開どころか1つも咲いてないやんけ!と言いつつ歩いていると、1本だけ花がつき始めている桜の木を発見した。

淀の河津桜

メジロとヤマガラが1羽ずつ蜜を吸いに来ていたが、『もしかして京都新聞のやつってこれだけ……?』と読み直してみる。

2月上旬に咲くのは2本の『正月桜』

落胆して京都新聞の記事を読み直してみると、どうやら咲いているのは『正月桜』と呼ばれる特に早咲きの桜の木2本だけ。

 

正月桜は河津桜の兄弟種なので、『河津桜』と一括りに表現しても問題ないようだ。

 

ちゃんと記事を最後まで読まずに噂を信じた私が悪いが、完全に騙されたという気持ちで、京都新聞の写真に載っていた建物を目印に用水路の脇道を入ると……

 

めっち咲いてる!

 

確かに2本だけだが、その一角は完全に満開で、全てのメジロもそこに集まっているようだった。

メジロと桜

メジロ、数えただけでも10羽以上はいそうな感じ。

 

そして満開の桜の下、カメラを持った老若男女と、近くの老人ホームからお散歩に来たと思われる年配の方々が、若い介護士さんに連れられて楽しそうに歩いている。

 

この辺りだとこの正月桜しか花が咲いていないからか、完全にメジロの入れ食い状態である。

 

桜の木が比較的低いので、頭上からメジロの『パタパタッ』という羽音や、メジロ同士が衝突した時の『バシッ』という音までハッキリと聞こえてくる。

メジロと桜

私が知っている中では、1箇所に集まったメジロの数としては間違いなく最大級だ。

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心置き無くサクジロー(桜+メジロ)を撮影する

毎年この時期になると、ウメジロー(梅とメジロ)とサクジロー(桜とメジロ)を撮りにメジロスポットを渡り歩くのだが、今年は例年より早くサクジローを撮影することができた。

メジロと桜

 

つくづく、正月桜と京都新聞のおかげである。

(手のひらクル-)

 

しかもこの数、たった1羽のメジロを追いかけて望遠レンズを振り回す必要がない。

見上げればどこかにメジロがいる状態だ。

桜とメジロのお尻

↑メジロのお尻。なんとまあ可愛い。

 

京都御所なんかに行けばメジロに会うことはできるのだが、こんな近くで、桜と一緒にメジロの姿を拝める場所はなかなかない。

特にこの正月桜、クレヨンで桜を描く時みたいな『濃いピンク色』をしているので、写真にもよく映える。

桜とメジロ

 

そういえば、止まっているメジロならシャッタースピード1/1000で撮れるかと思ったが、蜜を吸う時の頭の揺れ程度で被写体ブレしてしまうのは驚いた。

 

メジロ以外の鳥撮影なら、少なくとも木にいるときなら1/1000程度で止まることが多いが……。

 

↓これは裏から見たメジロ。

お腹がプクプクしていて可愛い。

鳥の中でもメジロは特に素早い。

木に止まっている時でも、じっとしている事がない。 (それが可愛いのだが)

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淀の河津桜へのアクセスと見頃まとめ

最後に、淀の河津桜へのアクセスと見頃についてまとめておく。

 

見頃については、正月桜の2本だけに限っては2月上旬~中旬
残りの大半の河津桜は2月中旬~下旬といったところだろう。

 

3月の上旬もまだ楽しめるくらいかもしれない。

 

2本の正月桜については、レジャーシート敷いてお花見を楽しめるほどのスペースはないので、写真目的か、お散歩程度に思っていた方が良い。

 

(写真撮影が目的なら、超穴場でおすすめだが)

 

アクセスについては、京阪の淀駅から徒歩10分程度。

駅前にフレスコがあるのと、道中に1箇所だけ100円自販機がある他は、飲み物を補給する場所がないので注意が必要。

 

2月末には用水路沿いの河津桜も満開になると思うので、その時期にもう一度訪れたい。

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